1000円コンデンサマイクの周波数特性
概要
- 1個800円くらいの材料費でコンデンサマイクを作りました
- マイクの音質に個体差がある気がする...→ほんまか?
- 手作りマイクを頑張って5本作って計測してみた。
どうやって測るか?
- スピーカーから音を流してそれをマイクで録音
- 録音された音をPCで分析
- 特性がわかる!
もう少し詳しく書くと
- しかし、再生した元のオーディオファイルと、収音した音を比較するだけでは、計測結果に"スピーカーの特性"と"空間の特性"が乗ってきてしまう
- オーディオファイル→スピーカー→空間→マイク
- スピーカーと空間の影響をとりのぞきたい
- 音質の基準となるreferenceマイクを用意して、同じセットアップで音をとる。録った音を手作りマイクと比較して特性を計測する。
- 本当はreferenceと手作りマイクは並べて同時にとらないといけない (気がする) けど今回は先にreferenceを1回とって、そのあとで手作りマイクを録っています
結果
まずは再生した信号に対する特性
- つまり, スピーカーと空間特性がのった結果
スピーカーHS-5の, カタログの周波数特性と見比べてみる
赤線のDR-40とHS-5のカタログ上の周波数特性は傾向は一致していそうなので測定方法はおよそは合っていそう
続いて, DR-40に対する, 手作りマイクとEdge Soloの特性
- 周波数特性のフラットさという観点では, Edge Soloと同等程度ではありそう. つまりまともな特性にはなっていそう
- Edge soloの方が200Hz - 2kHzあたりが少し引っ込んでいて, 高周波数帯域で特性がピーキー。もしかしたらこういう特性の方が耳当たりのよい音声が録れるのかもしれない。
- 4kHzあたりを切って8kHzあたりをブーストするのはまあまあ理にかなってる気がする
続いて手作りマイク個体差の分析
- 100Hz前後の応答がわりかしばらつく
- 聴いた感じも低域が引っ込みがちなのと比較的そうじゃないのがいる. 筐体のつくりの問題だと思いますが規則性は不明...
筐体の作成工程で音質は変わるか?
- 結論周波数特性には一貫した変化はなかった (グラフはなし)
- 次の4工程の段階で計測
- 基盤むき出し
- 基盤むき出し + コンデンサマイクの裏をボンドで固定
- 完成品 - メッシュ
- 完成品
- 次の4工程の段階で計測
- 信号とノイズの比率 (SNR) はメッシュをつけることで平均1.5dBくらい改善していた (そのためにメッシュつけてるしね)
- ちなみにマイクに取れた音のパワーは、最小のものと最大のもので2.5dBほど差があった.
結論
- もちろん聴かないと良し悪しはなんとも言えないですが、とりあえず周波数特性は実用に堪える程度にはフラットな模様
- 個体差はそこそこあるっぽいので使うときには注意が必要
- 筐体のつくりや回路の改善でより音質をよくするのが次のステップ